「病院ではないところで、人生の最期を迎えたい」 という気持ちに寄り添って考えること
「恋するココロミ」令和4年12月7日放送
また、新型コロナが長期化する中、病院ではないところで、人生の最期を迎えたいという本人、またはご家族のご相談が増えていると伺っています。
今の時代、高齢者に対するご家族などのお考えや社会の仕組みにも、変化が見られています。
例えば、志村けんさんのように、コロナ陽性で、お亡くなりになった場合、病院面会も制限はもとより、亡骸に合えず、火葬した後に自宅に帰ることができるという状況もあり、そういうことも、お考えの変化に影響しているように感じます。
当ステーションをご利用の自宅で療養される方が、「私は悪くなったら、病院や施設にいくんだわね」と寂しそうに話される方がいらっしゃいます。
ご高齢の方々は、ご自分の経験と、いままでのお考えがあり、時代の変化とは違うところで、しっかりとしたご意見や覚悟・遠慮があります。家、または家に代わるところで、ご自分の意思や生き方を大事にして生きてもというお考えには、至らないのではないでしょうか。
施設で勤務する方にお聞きすると、「施設ではできる限り、ご本人の思いに寄り添いたいと思われるご家族の思いをくんで、個室を設けて、面会対応できるように取り組んでいる」との事です。また、「その施設にも、訪問看護のサポートを受けられるようにしている」と言われていました。
訪問看護は、医療保険も介護保険でも、全ても方が利用できるサービスです。だからこそ、人生のラストスパートまで寄り添うことができます。
ご本人を見ながらも、周りの支援者が健やかでないと、人生の最終段階は乗り越えることができません。
そこを乗り越えたご家族からお手紙をいただきました。その一部をご紹介します
「家族が、介護をする上で、精神的・身体的に疲れていた時に、訪問看護師の一言一言に支えられました。楽しい会話や、丁寧なケアで、本人だけでなく、家族の心と身体が癒され、最後まで看取ることができました。」
「たくさんの気配りや相手の気持ちを先にくみとった対応にささえられ、最期のひとときが、家族全員にとってかけがえのない大切な宝物となりました。」
大切なご家族の、人生の最期を最後まで、支援できるみんなで心をつくすことは、その後遺されたご家族の、支えにもなることを、お手紙をいただいた方々に教えていただきました。
いま、難しいことを抱えている方、たくさんのたいへんな思いを、うちのステーションや、周りの支援者にまずはお話することからされてみてください。